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3月3日 検察審査会は、私達への回答に窮して警備員を使って裏口から強引に退去させた! 

 2月27日 に 石川克子氏と一緒に、東京地裁内にある東京検察審査会を訪問した。私は以前開示を受けた検察審査員名簿に疑義を持ったのでそれを質しに行くことだった。石川氏の方は第一検察審査会からハンドブックとリーフレットの配布先一覧の開示を受けることになっていた。
 以下に、その疑義の内容と検察審査会で怒った出来事についてお知らせする。
 結論を先に言えば、検察審査会事務局は疑義に何も答えず、質問書の受け取りも拒否をし、警備員を使って裏口から強引に私達を追い出した。これが検察審査会の実態である。
 
 <開示の審査員候補者名簿は2種類あった。一方が偽造、両方が偽造のどちらかである>
 石川氏と私は、2012年1月18日と2013年1月21日に2度にわたって、東京第五検察審査会の平成21年度第4群と平成22年度第1、2、3群の検察審査員候補者名簿を開示請求した。審査員の生年月を知りたく開示請求をしたわけだが、検審事務局は「生年月」も個人情報だと主張し、生年月日を含めた記載事項のすべてをマスキングした書類を呈示した。ある日、この開示時期の違う黒塗り名簿(?)の欄外部分を比較したところ、開示時期により別の名簿のコピーが開示されていたことが分かった。
 開示時期の違いによって以下の名簿が提示された
・22年度第1、2、3群名簿について
 2012年開示の名簿は、綴じ穴がなく、プリントアウトした日付が2012年2月15日となっているが(この日付は、書類の開示通知日にあたる)、2013年開示の名簿は、綴じ穴があり、プリントアウトした日付が2009年11月9日となっている(名簿1、名簿2)。
 なお、21年度第4群名簿については、いずれも綴じ穴があり、プリントアウトした日付も同じであった。
 名簿はひとつしか存在しないはずである。2種類の22年度第1、2、3群名簿は一方が偽造、あるいは両方が偽造ということになる。

 <週刊ポストが審査員候補者名簿偽造問題を報道>
 私達は、この情報を週刊ポスト編集部に持ち込んだ。週刊ポストは、2013年4月5日号で、【小沢一郎を「刑事被告人」にした検察審査会新たな重大疑惑】でこの偽造問題を取り上げた。
 週刊ポスト2013年4月5日号記事
 
 <東京検察審査会に質問「何故、2種類の名簿が存在するのか」>
 応対したのは、高橋東京第一検察審査会事務局長(東京の検察審査会のトップ)と杉崎総務課長である。
 この日は事前に情報公開請求の開示を一緒にどうかと石川氏から誘いの電話を受けていた。開示請求者は石川氏だけになっていたが、私が同席することを石川氏の方から検察審査会の杉崎課長に伝えた際、同席は認めないと言われ、それならその理由を書面で欲しいと伝えてあった。案の定、私の同席を認めないと頑なに彼らは拒否した。しかし平成24年には、請求者が石川氏だけになっていたが、私も同席者として石川氏と一緒に説明を受けていたのである。その時はよくて今はだめな理由を書面でくださいと何度も請求したが、「情報公開は請求者になっていますから」と繰り返すだけで、何の合理的な説明はなかった。異常に私達を警戒しているのである。
 しばらく押し問答が続いたが、埒があかないので、私の質問に移った。
 提出用に準備した質問書と開示書類を見せながら説明
 検審事務局への質問書、開示通知書、名簿1、名簿2  
                   質問と彼らの対応
市民 :「何故、2012年に開示した22年度名簿だけ、保存してあった原本のコピーを使わず、パソ
     コンからプリントアウトした名簿のコピーを開示したのか」
高橋 :「わかりません」   
     何度質問しても、「わかりません」を繰り返す。
市民 :「質問の回答は文書で出してほしい。」
高橋 :「文書では回答しません」
     「質問書は受け取りません。受け取っても回答しないからです」
     カウンターに置いた書類を突き返す。そして 「受け取りません」を繰り返す。
市民 :「情報開示の内容に疑義があるのだ。疑義に応える必要がある。」
高橋 :「もう開示は終わっているから、答える必要はない。検察審査会は疑義を受け付けないでよ
     いことになっている」
市民 :「司法の情報公開だけが疑義を受け付けなくてよいはずがない。法律にもそのようなことは
     書いていない」
高橋 :「......」
市民 :「何故答えないのか」
高橋 :「わからないと説明している」
市民 :「わからないは説明とは言わない」
高橋 :「説明です」
市民 :「当時開示をした橋村事務局長に確認すればわかるはずである」
高橋 :「調べません」
市民 :「名簿をプリントアウトした日に、開示通知書を発信している。よくぞこんなことができる。」
高橋 :「別におかしいことはない」
市民 :「おかしいことが起こっていると思わないのか」
高橋 :「おかしいということはわかった」
市民 :「どうしてこのようなことが起こったのか?」
高橋 :「わかりません」「説明いたしません」「調べません」「答えません」「必要ない」を連発
高橋 :部下に「総務課に連絡してくれ」
     しばらくして、廊下にトランシーバーを持った警備員が集まりだす。
 警備員が部屋に入ってくる。
市民  :(警備員の長に向かって)「地裁総務課長さんを呼んで下さい」
警備長 :「強要するようなことがあれば出て行っていただきます」
市民  :「呼んで下さいと言ったのは強要ではありませんよ」
警備長 :「話しは済んでいるから、お帰り下さい」
市民  :「話しは済んでないですよ。」
警備長 :「構外退去を命じます。」
 2人の周りを数人の警備員が取り囲んだ。
 私はここで騒げば拘束されると思った。
 警備員が私達二人を押した。石川氏が「触らないでください」というと一端離れるが、また押してくる。廊下まで押し出された。
 廊下に出るとさらに多くの警備員が取り囲んだ。 10人ぐらいいただろうか。
 3階の廊下を警備員に押されながら進んだ。
 一般用のエレベーターまで来たので「このエレベーターに乗らないのか」と聞いたが、さらに先に進めという。廊下の突き当りの左に、通常使われないエレベーターがあった。やっと理解した。人目につかない通路から退去させるのだ。
 地裁は建物の正面と真裏に2つの玄関がある。真横に普段は閉ざされている出入口がある。そこから、大勢の警備員に送られ私達は構外に追い出された。
 石川氏が、門越しに、スマホで「ただいま地裁を退去させられた」と映像を流した。
 <後記>
 検察審査会は起訴権をもっているのだから行政機関とみなされる。ところが、最高裁(司法)が不当に検察審査会を管轄している。事務局を裁判所内に置いている。東京の検察審査会は、東京地方裁判所の庁舎の3階にある。
 今回私達を追い出した警備員は東京地方裁判所の総務課所属の職員である。つまり裁判所が正当な理由なく強引に退去させたことになる。越権行為である。
 行政機関なら「行政機関の情報の公開に関する法律」にもとづいて運用するべきなのに、最高裁の通達に基いて情報公開の運用をしている。
 他の行政機関は、請求者の情報開示に対する不服の申し立てを受け付ける制度を法制化しているが、最高裁と検察審査会にはそれがない。情報開示の内容については、何の規制がない。だから、審査員の生年月が個人情報だと強弁し、偽造の名簿を出しながら「わかりません」「調べません」を連発できるのである。

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この記事を書いた人

志岐武彦のアバター 志岐武彦 一市民が斬る!! [Civil Opinions Blog]

日本の政治、行政、司法が、どうしようもなく劣化してしまったことを憂う一市民です。私達は、5年間の調査で、最高裁事務総局が管理する検察審査会が小沢一郎議員を架空議決で起訴議決してしまったことを確信しました。2012年には『最高裁の罠』(K&Kプレス)を著しました。2015年には、「最高裁をただす市民の会」のホームページを立ち上げました。

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