政治家個人の歳費を、自分が代表を務める総支部に迂回寄付し、税金を還付してもらうマネーロンダリングの方法がある。今夏の参院選の野党統一候補になった森裕子氏の、議員時代の例を紹介しよう。
2013年に読売新聞が報道
『政治家が政党支部と資金管理団体を使い寄付金を還流させ、所得税の還付を受ける「迂回うかい寄付」問題で、生活の党代表代行の森裕子参院議員(57)(新潟選挙区)が、2009~11年に代表を務めていた「民主党新潟県参議院選挙区第1総支部」に計2190万円を寄付し、所得税還付を受けていたことがわかった。 政治資金収支報告書によると、同支部は09~10年、森氏の資金管理団体に計210万円を寄付していた。森氏の事務所は意図的な行為ではないとし、「今後は議員が直接、資金管理団体に寄付する」としている。・・・』(2013年4月23日22時38分 読売新聞)
2011年度の森裕子迂回寄付
森裕子議員が迂回寄付をしていた例を、2011年度「民主党新潟県参議院選挙区第1総支部」(代表者森裕子)の収支報告書で説明する。
収支報告書の表紙と収支の状況
森裕子が総支部へ寄付
この報告書によると、 2011年森裕子は、自身が代表を務める「民主党新潟県参議院選挙区第1総支部」に640万円を寄付したと申告している。
どれくらい還付されるのか
山尾志桜里民進党政調会長も2014年に総支部に寄付をし、所得税の還付を受けた疑惑が浮上している。
週刊新潮2016年4月21日記事
どれくらい還付されるかについて、赤線枠内の赤線部(2ページ)で、浦野広明税理士は以下のように解説している。
「(政治家が500万円の寄付した場合)議員歳費を2200万円とすると、そこにかかる所得税は約434万円、その一方、寄付金控除を受けた場合は約266万円で、ざっと170万円の税金を浮かすことができる」
森議員の場合、3年間毎年約700万円近くの迂回寄付をしているので、3年間で、600万円を超える還付があったとみられる。
税金泥棒ではないか?
森裕子議員が、自分のポケットマネーを「総支部」に寄付することにより、多額の所得税の還付を受けたのである。こんなことが許されるのか。
しかし、政治資金規正法では違法ではないようである。
歳費を利用したマネーロンダリングだ。
寄付の控除が認められるのは、自分以外の政治家も含まれた団体への寄付に限られるはずだ。自分だけの政治団体に寄付して、還付を受けるのは詐欺に等しいのではないか。
国民からしてみれば、税金泥棒に見える。
森事務所は、意図的な行為でないとし、「今後は議員が直接、資金管理団体に寄付する」と言っているが...
意図的な行為でないというが、実際に還付を受けているのだから意図的である。
指摘されたら返金するのが道義だと思うが、返金されたとも聞いていない。
このような人が、今回野党統一候補になっているのである。
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