『最高裁の罠』には、根拠を添えて「小沢検察審査会開かれなかった。検察審査会メンバーはいなかった。強制起訴は架空議決だった」と書いた。
検察が捏造報告書で審査員を誘導するなら、該当する審査員・補充員44人を騙さなければならない。後で騙されたと知ったら、黙っていないはずだ。
新聞報道による審査会議開催日や審査状況と、検察審査会から出された審査員日当交通費請求書から読めるそれはとまるで違う。審査員の誰かが、「私達は新聞報道の日には出席していない。召集案内も来ていない」と異議を唱えるだろう。
だが、44人の声はない。
6紙が一斉に「9月8日にこれから本格審査が始まる。議決は10月末となる」と報道した6日後議決なんてありえない。
この報道は新聞社が勝手に流したという方がいる。如何にいい加減の新聞社でも、検察審査会関係者のリークがない限り、全くの作り話は書けない。
検察審査会関係者は、9月8日時点では「10月末に議決」の予定だったことはたしかだ。審査員・審査会議に実体があるものなら、6日後議決するなどできない。これが可能なのは架空議決だけだ。
まともに審査会が開かれていたら、議決後の9月28日に斉藤隆博検察官が「これから検察審査会説明に行く」と言ってのこのこ検察審査会に出かけることなどありえない。
上記のことだけ考えても、審査員が存在し、審査会議が開かれ議決されたなど考えられない。
いろいろ調べた識者や議員ならわかるはずだ。
捏造報告書を出した検察を糾弾するのはよくわかるし大いにやるべきだ。
しかし「審査員がいて捏造報告書に誘導されて起訴議決された」と決めつけるのはいかがなものか。
審査員がいないのだから、議決は捏造報告書と関係ないのだ。
「検察捏造捜査報告書により誘導された」を唱える方は、審査員が存在し、審査会議が開かれたという前提で言っているのだ。
これは「架空議決」を主導した最高裁を利するばかりではないか。
最高裁は、「検察捏造報告書誘導説」が広まれば広まるほど喜んでいるのだ。
敵に塩を送るようなものだ。
識者、議員はもう少し、事実を見て行動してほしい。
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