2017年6月のブログ記事

"高市早苗総務相と森裕子参院議員の不正税還付"(地検が告発状を受理)の実態を公開

「財界にいがた5月号」(4月25日)に寄稿した以下の記事を読んで頂きたい。
「財界にいがた」に特別寄稿「高市早苗総務相も地検が告発を受理」
 私とフリージャーナリスト・黒薮哲哉は、自由党・森裕子参院議員が自ら代表を務める政党支部に寄付金を還流させ不正に所得税還付金を受け取った件に関し、その行為に詐欺容疑があったとする告発状を、昨年8月及び12月新潟地検に提出した。2件の告発状は新潟地検に受理され、現在捜査中である。さらに今年に入り、自民党の高市早苗総務相が同様な不正所得税還付金を受け取った事実を掴み、この件に関しても詐欺容疑の告発状を本年2月6日に奈良地検に提出した。この告発状も3月8日に受理され、現在捜査中である。
これらの不正税還付問題について、東京新聞と日刊ゲンダイが以下の記事を掲載した。
東京新聞「寄付で税逃れ?悪弊いつまで」
日刊ゲンダイ「高市総務相へ告発状 奈良地検が受理」

 上記の報道記事を踏まえ、3月22日参院総務委員会で、民進党の那谷屋正義議員と江崎孝議員がこの問題を追及した。
参院議事録は以下の通りである。
那谷屋正義議員の質問
江崎孝議員の質問.pdf
参考:高市早苗議員に対する告発状
高市早苗議員は、テレビ局に対し「電波停止もありうる」と脅した総務大臣である。一方の森裕子議員は、加計問題で政権、官僚を激しく追及し、テレビや新聞紙上を賑わしている。迫力ある追及は評価するが税還付は頂けない。政治家はまずは自らの身を正すべきでなかろうか。

2017年6月15日|個別ブログ記事

国会で不正税還付を追及された高市総務大臣

3月22日の参議院総務委員会でのことである。民進党那谷屋正義議員と江崎孝議員が高市総務大臣の不正税還付問題を取り上げた。自身が代表を務める政党支部に多額の寄付をし、所得税の還付を請求し、多額の還付金を得ていた問題である(表1、表2 高市総務大臣と森裕子議員の税還付)。
質疑の模様は、参議院インターネット中継で観ることができる。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
那谷屋正義議員2分~39分
江崎孝議員1時間49分~2時間5分

議員らは、「高市議員が代表を務める〝自由民主党奈良県第二選挙区支部〟の平成24年の収支報告書をみると、同支部は同年11月24日に1000万円、12月17日に220万円を高市議員に寄付、一週間後の12月25日高市議員が同支部に1000万円を寄付しているが、一旦もらったお金を元に戻したとしか見えない。これで還付を受けるというのは、国民は納得がいかない。」(平成24年 支部収支報告書の抜粋
「議員が、自分が支部の代表である支部へ寄付するということが本当に寄付といえるのか。」
「これが合法だからといって、じゃ国会議員がみんな同じ手を使って還付をする、もしそうなった場合、大臣としてどんなふうに見解を述べられますか。」などと厳しく追及。
高市総務大臣は、「名誉を傷つけられまた告発されるから、今後は一切還付の申請はしない」と言っただけで、自分の非は一切認めず、苦しい言い訳に終始した。
どんなやりとりだったのか、かいつまんで紹介する。

告発者を非難する呆れた大臣
こんな発言があった。「法律に基づいた行為であるにもかかわらず、こうして告発をなさり、そしてマスコミ各社にも流された告発者の行為というのは、私は、不当に公人のイメージを傷つけることを狙ったものだと考え、大変残念にまた悔しく思っています。」
マネーロンダリングで税金を不正に受け取ったのは高市大臣である。自分は被害者で告発者に問題があると云わんばかりの開き直りには呆れるばかりだ。

「国税当局が合法と判断した」と繰り返したが‥‥ 
高市総務大臣は「あくまでも法的に違法性はないということでございます。」「それをまた税理士さんが判断された上で、税務署がまたこれを、国税当局が適切に判断をされるものでございます。」と何度も答弁した。

確かに、政治家が自ら代表を務める政党支部に寄付して税還付を受ける行為は法律で禁止されていない。岩井奉信・日大教授はMBSテレビのVOICEという番組で「法律的には規制がない。今の制度の枠組みでは違法でない」と解説した。本当に規制がないのか、租税特別措置法を確認した。なんと、規制は存在していた。同法41条の18第1項に「寄付した者に特別な利益を及ぶと認められるものは除く」と明記されている(租税特別措置法の解説)。すなわち、政党支部が寄付した者にとって特別な利益を及ぼす団体と認められれば、寄付者は税還付を受けられないという至極当然の規制である。不届きな政治家たちがこの条文を無視し税還付を受け続けていたのである。
私は、国税庁及び奈良税務署(森裕子議員の場合新潟税務署)にこの条文がどのように扱われているかを確認した。国税庁は「個人の課税について違法かどうかを調べたり、判断することはない。それは所轄税務署の仕事である。」と逃げた。税務署はどうか。「条文があることは知っているが、違反かどうかを判断できる情報がないので、"寄附金控除のための書類"と"寄付金領収書"が提出されれば還付金を交付する。」と回答した(寄附金控除のための書類例)。さらに、両税務署に、判断材料となる収支報告書等を送付し、両議員の寄付先が〝寄付した者に特別な利益が及ぶと認められる団体„にあたるか否かの判断を問うた。個人課税部門の担当者は「情報提供に感謝する。納税者としての貴方の怒りもよく分かる。これから署で審査する。但し、審査した結果ならびに寄付者に対し、いかような処置(返納等)を下すかは、個人情報なので貴方に話すことはできない。」と回答した。
上述の通り国税庁も税務署も合法かどうかの判断をしていない。高市総務大臣は国会で虚偽答弁を行ったのである。

特別な利益が生じるため高市議員の税還付は違法
高市氏が代表を務める支部の収支報告書は、高市氏の奈良事務所の収支報告書を兼ねているが、その支出の多くは奈良事務所のそれである。その支出の中に、高市氏に宛てた1220万円の寄付もある。これらのことから、同支部が、寄付者である高市氏に特別な利益を及ぼす団体であることは明らかである。従って高市氏は税還付を受けることができない。税還付を受けたとしたら法違反である。得た還付金は当然返納しなければならない。私たちは、奈良税務署(及び新潟税務署)に、高市氏(及び森議員)に対し還付金の返納を求める要求をした。

1000万円寄付は還付目当ての「みせかけの寄付」
高市総務大臣は、1000万円の寄付について「基本的に、12月でございますから、支部の職員に対するボーナスなども払ってしまい、もう全く支部を運営するお金がなくなったということで、当時相当苦労し、困ったのを私覚えておりますけれども、とにかく普通口座、自分の口座のある銀行を回って、苦労して、それを支部に対して寄付をしたということが事実でございます。」と答弁した。
支部の資金が底をついたかどうか疑わしい。底をついたことが事実だったとしても、資金が少なくなった原因は、高市氏が直前に1220万円を引き出したからである。1220万円を引き出さなかったら、寄付は不要だった。1000万円寄付は1220万円を引き出したための穴埋めである。穴埋めは真実の寄付ではない。
さらにいえば、底をついたとしても、1000万円は投入し過ぎである。実際、収支報告書上の平成24年の繰越金は 円であった。12月に全く寄付しなかったとしても、資金はショートしていなかったのである。
「12月には支部の職員に対するボーナスなどで支部の運営資金がなくなった」と言っているが、この説明も納得できない。支部には専属の職員はおらず、高市事務所の職員が兼務していると思われる。従ってボーナスは支部から支払われていないはずである。ボーナスが支部から支払われたとしても、支部の年間の人件費は 11,628,147円(表1)でしかなく、12月資金が底をつくほどのボーナスは支給されていない。「12月は支出が嵩んで運営資金がなくなった」も、虚偽の説明であろう。
高市氏の1000万円の寄付が見せかけの寄付で、還付金目当ての一時的資金移動と判断したので、私たちは告発に及んだ(告発状)。

平成21年支部寄付は1600万円、還付は480万円
支部の平成21年収支報告書の収入の部には、高市氏が7回に分けて約1600万円を支部に寄付した旨が、支出の部には、支部が2回に分けて計780万円を高市氏に寄付した旨が記載されている。相互に寄付のやり取りを行っているのである。このような場合、高市議員の寄付はもらった寄付を戻したと考えられるから、真実の寄付ではない。寄付と見せかけて多額の還付金を受け取ったのは、平成24年だけではなかったのである(平成24年 支部収支報告書の抜粋)。

政治家の税還付はなくならない 
与野党問わず、政治家の税還付は広がっている。国会議員にとどまらず、都議、府議、県議、市議の間でも蔓延している。多額の税金が、不届きな議員に奪い取られているのである。
税還付の手続きは簡単である。支部収支報告書の収入の部に、寄付した旨の記載をし、翌年に〝寄附金控除のための書類〟を作成し、選挙管理委員会で承認印をもらい、それを税務署に提出することで、何のチェックもなく還付金を受け取ることができる。数枚の書類を作成するだけで、何百万円のお金が手に入るのである。しかも還付金を得たことは個人情報なので外部には知らされない。一度味を占めればやめられなくなってしまうのだろう。
税還付をする政治家は迂回寄付という手を使う。一旦支部に寄付したお金を「自らの資金管理団体」に移動(迂回寄付)し、「自らの資金管理団体」で自由に使ったり、自分の手元に戻すのである。このようにすれば、支部が代表だけの団体とは見られないし、一応支部に寄付しているのだから税還付も受けられる。税法上もセーフである。

法律を変えるしかない
こんな不条理がまかり通るのは法律が悪いからである。この問題を根絶するには、政治家を寄附金控除の対象から外すこと、そして、政治家が還付を行ったら、刑事罰を科すことである。
日本維新の会が昨年9月、政治家やその家族を寄付金控除制度の対象から外す租税特別措置法改正案を昨年の臨時国会に提出したが、審議されず、廃案になった。今国会に同じ内容で再提出したものの、成立の見通しは立っていない。高市総務大臣や森裕子議員が起訴され世論が高まらないと、国会は動かないのだろうか。

国会議員の質の低下は目を覆うばかりである。このような議員に私たち国民の将来が託されているかと思うと情けなくなるし、不安でもある。

2017年6月15日|個別ブログ記事

高市早苗総務相を詐欺罪で告発、奈良地検が受理...所得税還付金絡みで

朝日新聞が3月9日夕刊で、「高市早苗総務相を詐欺罪で告発、奈良地検が受理...所得税還付金絡みで」と報じた。
記事全文【 高市早苗総務相(奈良2区)が代表を務める「自由民主党奈良県第2選挙区支部」への寄付を装って所得税の還付金を不正に受け取ったとして、東京都江東区の男性(74)ら2人が詐欺罪で高市氏を奈良地検に告発し、9日に受理されたことが分かった。告発は2月4日付。
告発状によると、高市氏は同支部の会計責任者と共謀し平成24年11月20日~12月17日、同支部から高市氏に計1220万円を移動。うち1千万円を寄付を装って同支部に戻し、租税特別措置法における寄付金控除の優遇措置を不正に利用して、還付金約300万円をだまし取ったとしている。
同支部の会計責任者、木下剛志氏は、「寄付を装った事実はまったくない。法に基づいて適切に処理している」とコメントした。】

告発状は、私とフリージャナリスト・黒薮哲哉氏が提出
以下に告発状と添付した証拠資料を掲載する。
高市早苗議員に対する告発状.pdf

資料1 エコニュース.pdf
資料2 「寄附金(税額)控除のための書類」(平成24年度分).pdf
資料3「寄附金(税額)控除のための書類」(平成25年分).pdf
資料4.pdf
資料5「自由民主党奈良県第二選挙区支部」収支報告書(24年分)の(その15)「(3)政治活動費の内訳」.pdf
資料6「自由民主党奈良県第二選挙区支部」収支報告書」(24年度分)の(その7)「(7)寄附の内訳」.pdf
資料7 森裕子告発状1.pdf
資料8 新聞報道1.pdf
資料9 森裕子告発状2.pdf
資料10告発報道2.pdf

会計責任者は「寄付を装った事実はまったくない」というが‥‥これが寄付を装った事実
平成24年同支部収支報告書によると、平成24年の高市議員と同支部と金銭のやり取りは以下の3件である(資料5および資料6)。
11月20日 同支部が高市議員に寄付の名目で1000万円移動
12月17日 同支部が高市氏に寄付の名目で220万円移動
12月24日 高市氏が同支部に寄付の名目で1000万円移動
高市議員は12月24日の1000万円の資金移動を寄付と称して、還付金を受け取ったわけである。
12月24日の1000万円の資金移動は、直前に高市議員に移動された1000万円(11月20日)と220万円(12月17日)の中から充当されたと見做せるから、寄付を装ったもので真実の寄付とは云えない。別の言い方をすると、高市議員が、同支部の資金1220万円を自分の元に移動し、この1220万円のうちの1000万円を同支部に戻した行為と云うこともできる。
高市議員は、同支部資金を同支部→高市議員→同支部へと移動させることにより、真実は寄付の意思がないのに1000万円を同支部に寄付したかのような外観を作出し、
平成25年の確定申告時期に1000万を寄付した旨を記した「寄附金(税額)控除のための書類」を添えて奈良税務署に還付を請求し、これにより、同税務署において寄付金控除ができる場合であると誤信させ、2,999,400円の還付を得たものである。かかる行為は、人(奈良税務署長)を欺き、財物を交付させた詐欺行為である。

会計責任者は「法に基づいて適切に処理している」というが‥‥明らかな法違反
租税特別措置法41条18第1項に「その寄付した者に特別な利益が及ぶと認められるものを除く」とある。同支部の収支報告書を見ると、同支部の収支報告書は高市事務所の収支報告書を兼ねている。というより、同支部収支報告書には政党支部的な支出が見当たらないので、高市事務所収支報告書と云ってもよい代物である。さらに、決定的なことは、同支部は高市議員宛てに1220万円もの寄付をした団体である。同支部は、高市議員にとって特別な利益を及ぼす団体であることは明白で ある。国税庁によると、租税特別措置法に違反しているかどうかは所轄の税務署が判断するとのことなので、奈良税務署上記の違反事実をを伝えた。高市議員は奈良税務署から還付金の返納を求められるはずである。以上のことから、高市議員の税還付は、租税特別措置法にも違反していると断定できる。

とても分かりやすい詐欺容疑なので、奈良地検が起訴の判断を下すのも早いと思う。

2017年6月15日|個別ブログ記事

東京新聞が「高市早苗総務相および森裕子参院議員の、自らの政党支部寄付による不正税還付」について報道

東京新聞が3月18日付朝刊で、高市早苗総務相および森裕子参院議員が、自らが代表を務める政党支部に寄付し、不正に税還付を受けていた件について記事を掲載した。
東京新聞「寄付で税逃れ?悪弊いつまで」.pdf

2017年6月15日|個別ブログ記事