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「第1総支部」への迂回寄付で税還付を受けた森裕子氏は、税金泥棒?

5月21日に、「森裕子議員が2009~11年『民主党新潟県参議院選挙区第1総支部(代表森裕子)』に計2190万円を迂回寄付し、寄付したということで多額の税還付を受けた!」と報じた。
https://civilopinions.main.jp/2016/05/12190/
この件を報じたネット上の記事には、"税金泥棒"という表現もあった。その内容を検証してみる。
『民主党新潟県参議院選挙区第1総支部(代表森裕子)』の実体は森裕子議員の政治団体
『民主党新潟県参議院選挙区第1総支部』の2011年度収支報告書の支出欄を見ると、地元の森裕子事務所の経費と政治活動費しか記載されていない。「第1総支部」所属の議員は森裕子氏一人のようである。
収入の部には、民主党からの交付金1050万円が計上されている。多くの寄付に混じって、問題の森裕子氏からの寄付640万円が計上されている(森裕子が総支部へ寄付)。YMF経済研究会という資金団体からの寄付も計上されている(300万円)。このYMF経済研究会は2011年7月に設立された森裕子議員の資金管理団体であり、私も設立パーティーに参加した。そこで集まった寄付300万円が、翌月8月に「第1総支部」収入に組み込まれている。「第1総支部」の収入は、森裕子議員に対する寄付と民主党からの交付金である。
『民主党新潟県参議院選挙区第1総支部』は、「政党の支部」として登録されているようであるが、その収支報告書の収入・支出の欄に森裕子事務所のものしか記載されていないことから分かるとおり、その実体は「森裕子議員の政治団体」である。
舛添都知事の政治資金流用問題で森裕子議員の迂回寄付に気づく
私が2011~13年度の総支部政治資金収支報告書をみたのは今年の4月である。11年度に森裕子の640万円寄付が計上されているのを見て、本人が代表を務める総支部に入れ込んだ資金を寄付と称していることに違和感を持ったが、収支報告書上では寄付と呼ぶしかないのかと自分なりに納得していた。 ところが、舛添都知事の政治資金流用問題のニュースで、迂回寄付なる言葉を耳にし疑念を持った。そして、ネット検索したところ、「森裕子議員迂回寄付で、税金還付」の読売新聞記事にたどり着いたのである。衝撃だった。
びっくり仰天の方法で税金を掠め取っていた?
森裕子氏は、「第1総支部」という実体が森裕子議員の政治団体に、ポケットマネーを入れて、寄付と称し確定申告で寄付控除を申請し、多額の所得税還付を受けていたのである。びっくり仰天の方法で税金を掠め取っていたのである。 控除が認められるのは、当然、本人以外の政治家も含まれた「政党の支部」に寄付した場合に限られる。税務署は、「第1総支部」への寄付と申請すれば、森裕子氏以外の議員も存在する団体に寄付したと認識して税控除を自動的に認めてしまったのではないか。税務署は「第1総支部」の実体を掴んでいなかったのである。 森裕子議員は、「総支部」という名前がついていれば自動的に還付されることを知っていて、本来請求してはならない還付請求したのだから、確信犯である。だまし取ったと考えれば詐欺行為である。税金のネコババ、税金泥棒と言われても仕方ないと思う。
還付金は返金すべきだ
森氏の事務所は意図的な行為ではないとし、「今後は議員が直接、資金管理団体に寄付する」としているが、この回答にも納得がいかない。森裕子氏個人が還付を申請しているのだから、意図的に「第1総支部」へ寄付したとみられる。
今後もこれまでのように「第1総支部」に寄付することはなんら問題はない。むしろそれの方が直接的である。問題は、森裕子個人がこの寄付で税の還付を受けたことである。しかも半端な金額でない。これは税金をネコババしたのと同じだ。だから還付金は返金すべきだ。しかし、返金した、返金する、とのコメントは聞こえてこない。
新潟県民は、今回の参院選で、税金を不当に掠め取るような人を選ぶのだろうか。

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この記事を書いた人

志岐武彦のアバター 志岐武彦 一市民が斬る!! [Civil Opinions Blog]

日本の政治、行政、司法が、どうしようもなく劣化してしまったことを憂う一市民です。私達は、5年間の調査で、最高裁事務総局が管理する検察審査会が小沢一郎議員を架空議決で起訴議決してしまったことを確信しました。2012年には『最高裁の罠』(K&Kプレス)を著しました。2015年には、「最高裁をただす市民の会」のホームページを立ち上げました。

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