8 月7日 森裕子前参院議員が市民を訴えた異例の裁判、森氏の完全敗訴が確定!

 <森裕子氏は控訴できず。判決は確定した>
 
 8月6日、本裁判の被告訴訟代理人山下幸夫弁護士から連絡があった。
 「8月5日が原告側の控訴期限だったが、森氏からの控訴が無く東京地裁の判決が確定した」
 フリージャーナリスト黒薮哲哉氏の表現を借りれば『横綱が立ちあいに平幕力士の張り手を受けて、「腰砕け」であっけなく土俵に崩れ落ちたならば、引退を勧告されかねない。』
(MEDIAKOKUSHO http://www.kokusyo.jp/ の8月7日記事参照)


 <裁判所の判決>

 森裕子‐志岐武彦裁判判決文判決文別紙1~5
 

 <裁判官は「森裕子の主張」の全てを認めず>

 東京地方裁判所民事第16部 土田昭彦、茂木典子、神永暁裁判官は、「森裕子の主張」を全て認めず、「原告の請求のいずれも棄却する」との判決を下した。

 判決文の中で、3つのブログ記事毎に「原告の主張」についての「裁判所の判断」が記載されているので、その部分を抜粋する。
 裁判になるような訴えではなかったということだ。これでは、森氏は控訴のしようがない。森氏が市民に因縁をつけてきたが、裁判所がそれを見抜き棄却したということか。

 
 <3つのブログ記事に対する「当裁判所の判断」抜粋>

2 記事1(7月29日ブログ)について

(1)本件記事1の内容
  原告が、従前は、本件起訴議決が架空のものであるとして、非公式に最高裁判所を追及していたこと、ところが、捏造報告書が八木に届けられると、原告が、小沢の無罪判決を早期に得るために、本件起訴議決が検察官の捏造報告書による誘導に基づくものであると言い出し、最高裁判所に対する追及をしなくなったことが事実として摘示され、これらの事実を踏まえて、原告が最高裁判所に屈したのではないか、原告が、疑惑だらけの検察審査会に蓋をし、本件起訴議決を検察のせいにして幕を引いたとの被告の評価ないし意見が記載されていると認められる。
(2)「原告の主張」その1に対する「裁判所の判断」
・「原告の主張」その1
 原告は、本件記事1の記載⑤において、小沢の無罪判決を得るために原告が最高裁判所と裏取引をし、また、それが真実でないことを知りながら、検察官が捏造報告書により検察審査会の審査員を誘導したというストーリーを原告が流布させたとの事実が摘示されていると主張する。
・「裁判所の判断」
 最高裁判所との間で何らかの取引行ったことを窺わせる記載はないし、検察官が捏造報告書を作成して検察審査会の審査員を誘導したというストーリーを原告が流布したことを窺わせる記載もないから、記載⑤において原告が主張するような上記事実が摘示されていると認めることはできない。
(3)「原告の主張」その2と「裁判所の判断」
・「原告の主張」その2
 原告は、本件起訴議決が架空のものであるとして原告が最高裁判所を追及していたとの記載が、本件記事1を閲覧する者に対し、原告が通常では考えられない荒唐無稽なストーリーに沿って最高裁判所を糾弾していたとの印象を与えるものであるから、原告の社会的評価を低下させると主張する。
・主張その2に対する「裁判所の判断」
 確かに、本件起訴議決が架空のものであるということ自体は容易には想定し難い事態ではあるものの、本件記事1を見ても、そのような事態がおよそあり得ないことであるというような記載はなく、かえって、被告が一定の説得力を持つと考えているものとして記載されていることが認められる
 そして、原告自身も、平成23年6月頃に自らがまとめた検察審査会調査報告書においては、「審査員は本当に存在したのか?」、「審査会は本当に開催されたのか?」、「幽霊審査会ではないのか?????」などと記載し(乙10)、月刊日本の平成24年12月号においては、「検察審査会は完全な密室と言っても過言ではないほど、その情報を出しません。それゆえ、検察審査会については、どんなラディカルな仮説も成り立つという状況です。ただ私は、「審査員は存在しない」「検察審査会開かれなかった」とまで断定するのは難しいと考えています。」と述べ(乙42号証)、平成25年7月26日に開催された講演会でも、「私は全て、えー、志岐さんのあの組み立てた理論を否定しているわけではなく、証明するのが難しいと申し上げているわけでして、」と述べており(乙1)、本件起訴議決が架空のものであるということを必ずしも荒唐無稽なものと評価しているわけではないことをも考慮すれば、本件記事1における上記記載が、その一般の閲覧者に対して、原告が通常では考えられない荒唐無稽なストーリーに沿って最高裁判所を糾弾していたとの印象を与えるということはできないし、原告を貶めるような印象を与えるということもできないから、これによって原告の社会的評価が低下したということはできない。
(4)記事1に関し、その他の「裁判所の判断」
・「裁判所の判断」
 本件記事1のうち、原告が、小沢の無罪判決を早期に得るために、最高裁判所に対する追及をしなくなったと記載されている部分及び被告の評価ないし意見が記載されている部分は、原告につき否定的な事実や評価等が記載されていると理解する余地もある。
 しかし、最高裁判所に対する追及を止めることが小沢の無罪判決に結びつくということは容易に想定される事態ではなく、本件記事1においても、そのような関係にあると考えることが一定の説得力を持つものとして記載されているわけではないから、上記のような記載があるからといって、本件記事1の一般の閲覧者に対して、原告が小沢の無罪判決を得るためにあえて最高裁判所に対する追及を止めたとの印象を与えるということはできない。
 しかも、原告は、本件記事1が掲載された当時、国会議員であり、その資質、能力及び行動が政治的又は社会的に厳しい監視と批判にさらされることが避け難い地位にあったのであるから、原告に関して様々な憶測を含めた情報が飛び交うことは容易に想定することができるところ、本件記事1の一般の閲覧者もこのような原告の立場を十分認識していると考えられることからすれば、上記のような否定的と理解する余地のある事実や評価等によっては未だ原告の社会的評価が低下したとまで認めることはできない。

3 記事2(8月11日ブログ)について
(1)本件記事2の内容
 原告が、小沢の無罪判決前までは、非公式に最高裁判所を追及していたが、判決直前に追及先を最高裁判所から検察庁に変えたこと、本件氏名不詳者が、原告の関与の下で捏造報告書を入手し、原告の指示を受けて八木にこれを届けたこと、原告が、捏造報告書の存在を世の中に知らせるため、八木が捏造報告書の件で騒ぎ始めるのと機を同じくして騒ぎ始めたこと、これによって、捏造報告書の存在が世の中に広まり、これとともに、捏造報告書によって検察審査会の審査員が誘導されたという認識も広まったことが事実として摘示され、これらの事実を踏まえて、原告が捏造報告書を流出させて最高裁の犯罪に蓋をした、今すぐやらなければならないのは検審疑惑の解明であるとの被告の評価ないし意見が記載されていると認められる。
(2)「原告の主張」その3と「裁判所の判断」
・「原告の主張」その3
 本件記事2の記載⑨において、上記(1)の原告の指示が国民を騙すためのものであったとの事実が摘示されていると主張する。
・主張その3に対する「裁判所の判断」
 本件記事2には、上記(1)のとおり、原告が、小沢の無罪判決前までは、非公式に最高裁判所を追及していたが、判決直前に追及先を最高裁判所から検察庁に変えた旨の記載はあるものの、その経緯について触れた記載はないし、捏造報告書自体が虚偽のものであるとの記載がされているわけでもなく、原告に国民を騙す意図があったことを窺わせる記載はないから、記載⑨において原告が主張するような上記事実が摘示されていると認めることはできない。
(3)記事2が原告の社会的評価を低下させるか
・「原告の主張」
原告は、本件氏名不詳者が、原告の関与の下で捏造報告書を入手し、原告の指示を受けて八木にこれを届けたとの記載が、本件記事2を閲覧する者に対し、原告が国会議員としての職権を濫用したり、国家公務員法、刑事訴訟法、著作権法等に違反したりした可能性があり、不法な手段を用いてまで小沢に対する第1審での無罪判決を得ようとしたとの印象を与えるものであるから、原告の社会的評価を低下させると主張する。
・「裁判所の判断」
本件記事2には、捏造報告書の入手に原告がどのように関与したかについての具体的な記載はなく、捏造報告書の入手に関与し、これを八木に届けるよう指示したことが国会議員としての職権を濫用yしたり、国家公務員法、刑事訴訟法、著作権法等に違反したりした可能性があることを窺わせる記載もないのであるから、本件記事2における上記記載が、その一般の閲覧者に対して、原告が主張するような印象を与えるということはできない(なお、原告は、第4回口頭弁論期日まで、上記記載Iが上記各法律に違反した可能性があるとの印象を与えるとの主張をしておらず、このことは、原告が主張する上記印象を一般の閲覧者に与えるものでないことを裏付けているとみることができる。)のであり、これによって原告の社会的評価が低下したということはできない。

4 本件記事3(8月17日ブログ)について
(1)本件記事3の内容
  原告が、小沢の無罪判決直前までは、最高裁判所を追及していたこと、被告が原告に対してそのための資料を提供し、原告から被告に対して激励や感謝のメールが送信されたこと、ところが、原告が、同判決直前から意見を変え、捏造報告書があるだけで審査員が誘導されたと決めつけ、最高裁判所の疑惑をそのままにして、審査員はいると言ったことが事実として摘示され、これらの事実を踏まえて、原告が検察による捏造報告書誘導説を広め、最高裁判所の犯罪を消そうとしているように見えたとの被告の評価ないし意見が記載されていると認められる。
(2)「記事3が社会的評価を低下させるか」その1
・「原告の主張」
 本件起訴議決が架空のものであるとして原告が最高裁判所を追及していたとの記載が、荒唐無稽なストーリーに沿って原告が最高裁判所を糾弾していたとの印象を与えるから、原告の社会的評価を低下させる。
・「裁判所の判断」
 このような主張を採用することができないことは、上記2(3)において判示したとおりである。
(3)「記事3が社会的評価を低下させるか」その2
・「原告の主張」
 原告は、本件記事3の記載が、小沢に対する無罪判決を得るために、支持者を裏切るような行動を取ったとの印象を与えるから、原告の社会的評価を低下させる。
・「裁判所の主張」
 本件記事3では、原告が意見を変えたのが小沢に対する無罪判決を得るためであるとの事実が摘示されているわけではないし、原告が小沢の無罪判決直前から意見を変えたとの記載がされているものの、その背景として捏造報告書の存在が指摘されており、この捏造報告書自体が虚偽のものであるとの記載がされているわけでもないから、本件記事3が、何らの根拠もなく原告が意見を変えたとか、支持者を裏切るような行動を取ったとの印象を与えるということはできない。
 なお、仮に、本件記事3が本件記事1を踏まえた記載であるとして、本件記事3においても、原告が、小沢の無罪判決を早期に得るために、最高裁判所に対する追及をしなくなったことが事実として摘示されているとみることができるとしても、最高裁判所に対する追及を止めることが小沢の無罪判決に結びつくということは容易に想定される事態ではなく、小沢に対する無罪判決を得るためにあえて上記のような意見の変更を行ったという印象を与えるものでもないことは上記2(4)において判示したとおりである。


5 したがって、原告の請求は、その余の点について判断するまでもなく、いずれも理由がない
 よって、原告の請求をいずれも棄却することとして、主文の通り判決する。

2014年8月 7日