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3月24日  原発事故に思う(1) 福島原発事故は人災!

被災された方に心よりお見舞い申し上げます。
巨大地震に加えて、原発事故発生。
日本は一大危機だ。
日本国民は、何とかこの危機から脱しなければならない。
その観点から、原発事故について書いてみたい。

<この原発事故の先は全く見えない。有史最大の惨事になる恐れもある>
命を賭し、懸命な修復作業を行っている方に本当に頭が下がる。
修復中に、作業者が近づけないほどの放射線が漏れ出したら、なすすべが全てなくなる。
私達が今願うのは唯一つ。なんとか、安定停止状態にもっていき、あの原子炉をコンクリート等で固めてほしい。
3月22日、東京に供給されている水道水の放射能汚染が確認された。
「乳児には飲ませるな」という通達だ。
この放射能汚染の原因は、使用済み核燃料の貯蔵プールからか、原子炉やその周辺部分の破損によって、漏出されたことによると考えられるが、まだはっきりしていない。
今回発生の放射線量は、最悪事態で発生するであろう放射線量に比べれば極々微量だ。
それでも、250km離れた東京の住人の健康を損なう恐れがあるものだ。
最悪の事態に至ったら、とてつもない放射線を広範囲に撒き散らすことになるであろう。
そうなったら、日本には住んでいられない。

<原発は安全と思っていた>
核分裂は巨大なエネルギーを作り出せる。
原発の原理は、制御しながら核分裂をさせ、発生した熱を蒸気にかえ、その蒸気でタービンを動かし発電をする。
完全に制御できるということが前提で、安全が確保される。制御が効かなくなると、大変だ。
爆発あるいは、爆発に近い急激な核分裂と、それにともない多量の放射線が飛散する。
原子爆弾と同じで、それは大量殺人装置と化す。
しかも、原発敷地内には核分裂を起こす多量の核燃料と多量の使用済燃料が存在する。
広島・長崎に投下されたような原子爆弾とは比較にならないほどの量だ。
ひとたび、制御が効かなくなったら手がつけられない。
私達は、このように原発が危険なものだと何も聞かされていなかった。
世界では373の原子炉が存在する。建設中も57つある。
安全が完全に確保されているから、建設されたのだと考えていた。
政府、原子力事業者、原発推進者たちは、国民に向かって、「原発は絶対に安全だ」と言い続けてきた。
彼らは、「いかなる時でも、核分裂は制御できるし、外には放射性物質は漏出させない」と説明してきた。
まさか、津波などで制御不能になるなど、夢にも思っていなかった。

<安全神話は完全に崩れた>
今回、東電関係者は、「想定外の津波が来たので」と説明をした。
「えっ」と絶句した。たかが津波で?
東京新聞3月23日『福島原発設計者ら証言「大津波やM9想定却下」』という記事が掲載された。
3.23 東京新聞「福島原発設計者ら証言.pdf
『 福島原発設計者は「東電の想定していた津波は、最高で5.5m。実際には14mを超える大津波が押し寄せており、想定の甘さがあった」と指摘している。
また、元技術者はM9の地震や航空機が墜落して原子炉を直撃する可能性まで想定するよう上司に進言した。だが上司は「千年に一度とか、そんなことを想定してどうなる」と一笑に付したという』
東電は無責任すぎる。
巨大地震が発生し、5.5m以上の津波が発生すれば、このような事故が起こってもしょうがないと考えているのと同じだ。
このような考えで、原発が設計されているのだ。
起こるべくして起こった事故と云ってもいい。
恐ろしいことではないか。
明らかな人災だ。

<本当に福島原発だけが危なかったのか>
今回は、たまたま、福島原発だったが、他でも起こりうることではないのか。
日本には、57の原子炉がある。建設計画は3つだ。
前出の東京新聞記事
『......元技術者はM9の地震や航空機が墜落して原子炉を直撃する可能性まで想定するよう上司に進言した。だが上司は「千年に一度とか、そんなことを想定してどうなる」と一笑に付したという』 
そうだ。航空機が原子炉を直撃することだってありうる。
アメリカでは、9.11テロで、貿易センタービルやペンタゴンに飛行機が突っ込んでいる。
飛行機が直撃したら、修復など全く不可能ではないか。
そう考えると、私達は、まさに、大量殺人化学兵器爆薬を多量に収納した火薬庫の脇に住んでいるようなものだ。
というより、私達の住んでいるところに、恐ろしい火薬庫が建設されてきたのだ。
私達日本人だけではない。世界規模で危機に晒されているのだ。
何とかしなければ。人類滅亡の危機。

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この記事を書いた人

志岐武彦のアバター 志岐武彦 一市民が斬る!! [Civil Opinions Blog]

日本の政治、行政、司法が、どうしようもなく劣化してしまったことを憂う一市民です。私達は、5年間の調査で、最高裁事務総局が管理する検察審査会が小沢一郎議員を架空議決で起訴議決してしまったことを確信しました。2012年には『最高裁の罠』(K&Kプレス)を著しました。2015年には、「最高裁をただす市民の会」のホームページを立ち上げました。

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