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5月31日 これでよいのか? 一市民Tの"石川議員手帳メモ"虚報報道抗議に対する日経新聞社の対応

私一市民Tは、1月25日、永年購読していた日経新聞の夕刊社会面トップ記事"石川議員、手帳にホテル名メモ 「現金授受」供述と同じ日"を目にし、衝撃を受けた。 ところが、翌日朝刊で、「日付は、04年10月15日でなく、05年4月の誤り」との小さな訂正記事を見つけ、二重の衝撃を受けた。
        日経新聞記事は (こちらをクリック).pdf
小さな訂正記事に気づく人はごくまれだ。このままでは石川議員は多くの国民に疑われたままで浮かばれない。      
これは大きな社会事件と捉え、日経に抗議をした。
私は日経上層部に誠意ある対応と抜本的な社内改革を求めたが、完全に無視された。やむをえず、抗議の顛末の詳細を明らかにし、その是非を世に問うことにした。 
                
ボリュームが大きくなり恐縮だが、大手新聞社の知られざる裏がわかるので、ご一読を。

虚報報道に対する日経新聞社の対応の顛末

1月25日夕刻  "石川議員手帳メモにホテル名"の衝撃的な記事を目にした
石川議員が「断じて違法なお金をもらっていない」と言うのだから、それを信じていた。
ところが、「3日後の17日(月)に陸山会の口座に5000万円の入金があった」「10月15日水谷建設の者が全日空ホテルに泊まっていた」「石川議員手帳メモ10月15日の欄に全日空の記述があった」と重なれば、「現金授受」を信じざるを得ない。
石川議員に騙されたと思い、暗い気持ちになっていた。
1月26日昼   訂正記事を見つける
何気なくテレビのスイッチを入れた。 お昼のテレ朝番組で、川村晃司コメンテイターが「大手新聞が誤報を出しすぐに訂正記事を出した」との話。
もしや、日経?と思い朝刊をめくった。殆んどの人が気付かないだろう小さな訂正記事発見。
25日の記事と訂正記事を併せて確認し、「これは単純なミスで起こったものではない。裏がある。」と直感。

1月26日昼   とっさに日経新聞社に電話
 
30分もしないうち、日経新聞社に電話。読者センターに回された。
とにかく興奮していた。
「とんでもない記事だ。読者を騙している。社会的影響が大きい。」「こんな事を発生させた理由は?」 「こんな小さな訂正記事では伝わらない」「お詫びがないのか」「訂正ではなく、記事は取り消しではないのか」と声が大きくなる。
担当者は質問には答えず、「読者から意見があったことを伝えます」「新聞社はこういう場合訂正記事で済まします」と木で鼻をくくった対応に終始。
「上司に代わってほしい」というと、「すべて担当が対応することになっている」と、きかない。
こちらが、この記事の問題点を指摘・追及していくと、担当者は言葉を発しなくなった。
時々「聞いているのか」と聞くと、「はい」と返事するだけ。
やむを得ず、「また、電話をする」と言って電話を切った。辺りが少し暗くなっていたので2時間ぐらいの電話か。
諦めるのを待つ対応だ。日経は担当者にどんな教育をしているのか。怒りが増すばかりだ。

1月27日  日経新聞販売店に協力を求めた
経過を話し、本社にしっかり対応するよう連絡してほしいとお願い。販売店の方も虚報とその訂正記事にあきれていた。
しばらくして連絡をくれた。
「本社ではそのような電話は受けていないと言っている。もう一度読者センターに電話を架けてみては。」

1月28日   再度、読者センターに電話。対応して頂いた担当はすばらしい。
話をよく聞いてくれる。バランスの取れた考えを持った方だ。
女性担当者 「一昨日私の脇で、別の担当のものが1時間50分ほど応対していた。電話を受けてないなどとんでもない。」
「貴方が言っていることは全てその通り。ぐうの音もでない。経営者が対応すべき内容。全て上司に報告する。」
(ここまで素直に認めるのは立派だ。自社の政治報道に行き過ぎがあることに気づいている)
私   「上司に報告して頂けるのは有難いが、貴方の上司とも直接話したい。上司から連絡が頂きたい。」とお願い。

1月28日   根本読者センター長と電話で話す
しばらくして、上司の根本読者センター長から電話があった。
一通り問題を訴えたが、誤報を出したことの謝罪すらない。
言葉は丁寧ながら、初回の担当者と変わらない答えだ。
私    「社長宛の手紙を持っていくので、貴方に会って渡したい」
根本氏 「手紙なら送付してほしい」(逃げの姿勢見え見え)
私    「根本さんから、直接社長に届けて頂きたいし、貴方の意見も聞きたい」 
      (こちらも引き下がれない)
根本氏 「分かりました」 (不承不承という感じ。しかし、やっと追及の足がかりが出来た)

2月1日   日経との打合せ
家内と大手町の日経本社に向かう。
立派な建物だ。事務所に入る前にICレコーダーのスイッチオン。(誤魔化されないぞ)
下記の二人が受付に現れ、応接コーナーから離れた応接室に案内される。
    編集局 調査部 読者センター長          根本正一
    編集局 調査部 担当部長(紙面審査委員会)  上嶋光貴
冒頭から探りが入る。
「お仕事は?」
「既にリタイア」と答えると、「どんなお仕事をされていたのか?」と聞いてくる。
余計なお世話と思ったが過去の仕事歴を説明。
「政党との関係は?」(これも余計な質問)
「特定の政党との関係はない」と返事。
来社の趣旨を話せというので、持参した社長宛手紙を渡し、それに沿って説明。
        社長宛手紙は (こちらをクリック).doc 
所要時間45分くらい。
2人はほとんど黙って聞いていたが、早く終われと言わんばかりに、次を次ぎをとせかす。
私     「女性担当者は会社のためを思って対応したのだから、責めないでほしい」とお願い。
根本氏  「そのようなことはしない」と言う。(約束は守ってほしい)
根本氏  「日経の購読を止めたのか」
私     「休止しているだけ。この件が解決されたら、購読を再開する。」
説明の最後に付け加えた。
「貴社の報道が社会を捻じ曲げ悪くしている。脅しでもなんでもなく、まともな対応をしないなら断固追及して闘う。」
説明が終わって、質疑に移る。
根本氏  「読売には抗議にしないのか」
私     「購読者として、日経には良くなってもらいための抗議だ。 今は読売に行くことは考えていない。」
根本氏 「読売も同じ間違いをしているのだから」(追及の先を分散してほしいと考えているのか) 
根本氏  「購読者から問合せや指摘があった場合、文書を出したことなど一度もない。電話でしか回答していない」(予防線か)
私     「一般的な例と違い、あってはならないことをやって大迷惑をかけている。それに貴方が回答することでない。」
上嶋氏 「取材源や取材の経緯は明らかに出来ない。この件での回答は無理だ。
取材源は裁判になっても明らかにしない。名誉毀損で訴えられることもある。情報提供者の身の安全もある。今後取材提供をしてもらえなくなる。明らかにしないのが、ジャーナリズム倫理だ。」
(虚報を出し、小さな訂正記事で済ましていること自体、ジャーナリズム倫理にもとる行為だ。ジャーナリズム倫理など云々する資格なし。)
私    「自社の都合だけだ。本件の場合、取材源は検察関係者と公表してもなんら問題はない。読売はうそのコメントだが、"石川議員関係者側からの取材"と公表しているではないか。日経が何故出来ないのか。」

1時間ほど経って、受付けから応接室に電話が入り、根本氏が「この会議室は1時間しかとっていないので、この辺で」と言い出す。

私    「話が終わっていない。次の方は他のところに移ってもらえばよい。」
根本氏 「それは出来ないし、会議室は空いていない」
家内   「それでは、打合せコーナーで立って話してもいいですよ」
根本氏 「もう一度、会議室を探してきます」
押し問答の末、応接コーナーのすぐ近くの打合室に移って再開。
家内  「石川議員がかわいそうです。訂正で済ますのも問題。社内では大問題になっているのでしょうか。」
根本氏 「余り聞いていない。」
上嶋氏 「記者が訂正記事を出すことは大恥で、出したがらない。小さな訂正を出すことだけでも大変なこと。」
      (訂正を出したのだから良くやったといわんばかり。なんと不遜な態度。)
私    「本来、あなた達が問題をしかと受け止めて、会社上層部に言わなければ会社は良くならない。社長が購読者の意見を直接聞いた方がよい。社長に会わせてほしい。」  
        (対応が余りに不甲斐ないので、急遽要求)
根本氏 「その申し出があったことを伝え後日返事をする」   
上嶋氏 「これ以上、話しをしても水掛け論だ。立場も違うし。」
私    「失礼な。どこが水掛け論か。」
上嶋氏 「取材源を明らかにするかどうかなど」
私    「その件は、あなた達だけが一般の人と違う認識を持っているだけだ」
根本氏 「お話は充分わかりました。回答しますので、この辺で。」
私     「わかりました。回答は質問事項毎に忠実にお願いします。私は筋違いのことを言っているつもりはないが、もし、反論があればその旨を書いてください。」
大変、後味の悪い打合せだったが、日経上層部がしかと受け止めるだろうと思いつつ、日経本社を辞した。

2月3日  根本読者センター長に催促の電話
私    「返事が来ないが、どうなっているのか」
根本氏 「まだ、回答ができていない。"しばらく時間をもらいたい"と連絡しようと思っていた。」
私    「質問は簡単。答えるのに、何故、そんなに時間がかかるのか。」
根本氏 「自分で決められることではないので。重大な問題と認識しているし、謝罪会見をやるかなど、全てに答えようとすると時間がかかる。」 
私    「問題指摘1.の事実認識の正否などについてはすぐに答えられるはず。まずは、答えられるものだけでも結構なので、明日13:00時に連絡を入れるから、中間報告を頂きたい。」
根本氏 「了解しました。明日13:00に電話を待ちます。」

2月4日  根本センター長との電話のやりとり
 
根本氏 「社長は会わない」
私    「何故、会わないのか」
根本氏 「理由は言えない」の一点張り(子供の使いか)
根本氏 「"質問及び要求事項"については、急遽回答を出すことになった。本日発送する。」
私    「回答は、項目ごとに回答されているのか」
根本氏 「そうなっているはず。最終的にどういう内容になったのか分からない。」
私    「手紙は既に発送されたのか」
根本氏 「よくわからないが、発送されたのではないか」

2月5日昼  日経からの速達便が届く
      日経本社からの手紙と封筒は  表示        
とにかくびっくり、こんな手紙は見たことない。
封筒の差出人は、読者センターとだけあり、誰からか分からない。
手紙を見て、差出人が根本読者センター長とあるではないか。
打合せからは、社長ないし、総務部長か編集局長からの回答が来るものと予想していた。
どうも、総務部あたりが文面を作成し、勝手に根本氏の名前を使ったようだ。
文面も酷い。
回答文書なのに、所属長印がない。
前略  ......... 敬具  とは何事か。
挨拶もない。詫びもない。
これはゼロ回答というよりは、質問そのものに答えていない。
 (手紙の質問事項と回答を対比してご覧下さい)
呆れて怒る気力も失せた。担当の根本氏に電話をする気にもならない。

2月某日   読者センターに電話
少し落ち着いてきたので、どんな対応するか、読者センターに匿名を装って電話をしてみた。
ところが、話しているうちに、「貴方はTさんですね。根本読者センター長に代わります。」と言うではないか。
社内ではお粗末な一市民T対策がとられているのだ。
根本氏は、「貴方に差し上げた手紙が全てです。これ以上の対応はありません。」
ばかばかしくてすぐ電話を切った。

2月13日(土)  読者センターに電話
予想通り、根本読者センター長は休日だ。
私「日経がこの問題をまともに取り上げてくれないので、困っている。何か良い手はないか」と質問。
担当は思わぬことを言った。
「会社に言っても無理でしょう。インターネットで広めるとか。不買運動をやるくらいしかありませんかね。」
日経社員は既に外部からの圧力がないと改善できないと、諦めているのだ。
休止していた日経新聞の購読契約を正式に打切ることを日経販売店に連絡。
偏向報道の比較的少ない東京新聞をとることにした。

お読みになった方は、日経の対応をどのようにお考えでしょうか。

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この記事を書いた人

志岐武彦のアバター 志岐武彦 一市民が斬る!! [Civil Opinions Blog]

日本の政治、行政、司法が、どうしようもなく劣化してしまったことを憂う一市民です。私達は、5年間の調査で、最高裁事務総局が管理する検察審査会が小沢一郎議員を架空議決で起訴議決してしまったことを確信しました。2012年には『最高裁の罠』(K&Kプレス)を著しました。2015年には、「最高裁をただす市民の会」のホームページを立ち上げました。

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